サッカー中継の放映権とお金

サッカーはテレビ放送を通じて観戦する人が非常に多いスポーツでもあり、世界最大かつ最高峰の大会であるFIFAワールドカップでは大会を通じて延べ300億人以上が視聴しています。インターネットが世界的に普及している今日においても、テレビはサッカーの情報や競技そのものの魅力を伝えるための極めて重要な媒体であり、リーグを主催している団体はテレビ局と放映権契約を締結して、所属するチームの試合を放送しています。

テレビ局は、サッカーの試合の放送を始めるにあたって、開催している団体に「放映権料」とよばれるお金を支払います。例えば、日本のJリーグの場合、2016年までは日本の衛星放送事業者と年換算で約30億円の契約を結んでいましたが、2017年からは有料放送についてはイギリスのITメディア企業との締結に切り替えました。契約期間は10年間で、無事に契約が満了すれば主催団体は総額約2,100億円のお金を得ることができます。年平均でも約210億円と前年までの7倍の大幅増になり、その影響は公式戦の優勝チームなどに支払われる賞金の大幅増額にあらわれています。

これに対して、ヨーロッパのサッカーリーグの放映権料はどのようになっているのかというと、例えばイングランドのプレミアリーグは大手スポーツメディア2社と3年契約を締結しており、2社合計の契約金額は日本円で約7,200億円となっています。また、イタリアのセリエAもメディア2社と3年間で合計約3,300億円の契約を締結しています。1シーズン換算で1,000億円を超える契約となっており、日本のJリーグにおけるものをはるかに凌ぎます。

放映権